先月、東京都中野区で、工事中のビルの周りに架けられていた足場が
「突風を受けて倒壊」するといった被害が起こりました。
衝撃的なニュース映像が流れていたことを、
皆様も記憶に残っている方は多いのではないでしょうか。
突風と言えば・・・
今年の夏も「台風による被害」は甚大なものでした。
このような時期にご自宅の工事を進めている方は、
「我が家の工事現場は大丈夫なんだろうか」と、
さぞかし不安な思いを抱えていることでしょう。
今回は
「リフォーム工事の真っ最中に台風が来たら、足場は大丈夫!?」と題しまして、
どのような被害が起こり得るのか、
そして、その被害を受けないためにはどうすればいいのか、解説をしていきます。
足場にネットが付けっぱなしになっていたら要注意
まず、冒頭に述べた足場についてですが、
足場を「組み立てている最中はガタガタして非常に不安定」ですので、
細心の注意を払わなくてはなりません。
家の周りを4面ぐるりと足場が設置されれば一見安全そうに見えますが、
これで安心するのは、まだ早いです。
現場での作業内容によりますが、
例えば工事中に材料の破片が周囲に飛ばないようにするためなどの理由で、
足場にネットを架けることがあります。(飛散防止ネット・防護ネット など)
このネットを付けていることで、ネットが風で煽られてしまい、
大きく揺さぶられて、足場が建物の外壁にぶつかってしまったり……ということがあるのです。
(ネットは必要な措置ですが、強風には「不利」となる・・・)
では、いったいどうすればいいか・・・
基本的には「天気予報で台風」の動きを調べておき、
必要なタイミングで【ネット】を「たたんむ」「外す」などの対策をします。
足場にネットを張っている状態は、船で言うところの帆を張っている状態と同じなので、
このネットを「たたんむ」「外す」ということですね。
これで風を受ける量を減らすことができます。
それと、「壁つなぎ」といって、
より足場を安定させるために専用の道具を用いて足場を建物の外壁と固定させることがあります。
ところが、
緩んでいると風に押された足場が外壁を傷つけてしまう可能性があるため、
強い風が予想される時には、壁つなぎを強固に固定したり、
増設するなどの対策をした方が良いでしょう。
つまりは、台風が来る時など、
天候を予想して事前に準備しておくことが何よりも大切だということ。
多くの現場監督がこの時期は落ち着かない気持ちで日々、
天気予報をチェックしているはずです。
施主の立場ならどうする!?
では、その上で、ご自身が施主になった時にどうすべきか。
その部分を考えていきましょう。
まずは、ご自身が台風の動きを確認したら、
「うちの現場は大丈夫でしょうか?」と現場監督に連絡を取ってみてください。
先程、
「多くの現場監督がこの時期は落ち着かない気持ちで天気予報をチェックしているはず」だと
述べました。
これは事実なのですが、
だからといって
確実に安全対策ができているかというと・・・
残念ながらそうではないことがしばしばあるのです。
いかんせん、現場監督は人手が足らない上にやらなくてはならないことが多く、
とにかく忙しい・・・(忙しいからと言って、安全管理は怠ってはダメです)
そのため、
巡回すべき現場に巡回できなかったとか、
対策をし忘れてしまったとか……そういうことがあり得るのです。
台風の移動スピードが増してしまい、
物理的に巡回が間に合わなかったということもありますが。
いずれにしても、「あってはならないことがしばしば起こる」のが建築業界の現状なのです。
足場に「筋交い」が見えなければ、現場監督に確認を
ご自宅の工事現場に足場が架かったら、ぜひ注意深く見ていただきたいところがあります。
それは、「筋交い(すじかい)」です。
足場というものは、簡単に言うと水平の部材と垂直の部材でできています。
柱があって床がある、というイメージですね。
DIYなど、何かを組み立てた経験がある方はピンと来るかもしれませんが、
縦の部材と横の部材だけでは、グラグラして不安定ですよね。
そこで筋交いと呼ばれる、斜めに補強する部材を使うわけです。
もし万が一、
足場を眺めてみた時に筋交いが少ない箇所などがあった場合は、
「安全面は大丈夫でしょうか」と現場監督に確認することをお勧めします。
現場監督への配慮は必要ですが、遠慮は必要ありません。
基本的なマナーは徹底されているか、を見るのも大事
ただ、それ以上のこととなると、
専門的な知識がなければ足場の組み方を正しく判断することはできません。
そこで、
現場の作業員がしっかりとヘルメットを被っているかどうか・・・
現場にゴミが放置されていないか・・・そうした部分を見てみてください。
一事が万事、
このような基本的な安全対策、基本的なマナーが「徹底されていない現場」では、
いい加減に足場が組まれている可能性もゼロではない、ということです。
あくまで「傾向」の話ですから、そのようにご理解ください。
行けるのであれば、施主は積極的に現場に行くべき。ただし事前の連絡は怠らずに!
中には「現場監督にすべてを任せて、施主はあまり現場に行かないほうがいい」という
考え方もありますが、
もし時間的無理なく現場を「見に行ける」「様子を伺える」のであれば、
積極的に覗きに行って頂いたほうがいいのではないかと私たちは考えています。
あとは、現場の職人さん・作業者さんに労いの気持ち、
感謝の気持ちをぜひ伝えてください。
家づくりのチームリーダーはお施主様であり、
これは、お施主様しかできないことですから。
そのようにして積極的に信頼関係を構築していっていただければいいなと思っています。
ただし、リフォーム現場に「立ち入る」際には、
必ず事前に現場監督に断ってからにしてください。
なぜなら、現場監督がその現場における安全面の【全ての責任】を負っているからです。
お施主様が勝手に現場に入られて、
万が一怪我・・・をしてしまったら・・・。
お施主様にそのつもりがなかったとは言え、
どちらも責めることができない、いたたまれない結果になってしまいます。
以上、最後まで読んでいただき、ありがとうございました♪
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